全米プロゴルフ選手権(2021)にて、50歳のフィル・ミケルソンが最年長でのメジャー制覇を成し遂げました。
アメリカでは絶大な人気なだけに、大きな盛り上がりを見せています。そして、彼が大会で使用していたドライバーについても、注目が集まっています。
フィル・ミケルソンはドライバーを2本使用
フィル・ミケルソンのクラブセッティングやスペックは、一般的なものと比べると変わっていることで知られています。
そして、今回の全米プロゴルフ選手権では、彼のドライバーに注目が集まっています。
通常、ドライバーは1本だけで、その後は3番ウッドや5番ウッドが続きます。しかし、フィル・ミケルソンはドライバーを2本、クラブセッティングに取り入れて大会に挑みました。
1本目はキャロウェイの
EPIC SPEEDドライバー、2本目はテーラーメイドの
Original Oneミニドライバーです。
実はEPIC SPEEDドライバー自体も極端なスペックのため話題になっていますが、本記事で取り上げたいのは2本目のミニドライバーです。
フィル・ミケルソンがドライバーを使い分ける理由
フィル・ミケルソンは、以前にも同種のクラブを2本使っていたことがあります。2010年には、FT-9とFT-5ドローの2本のドライバー、そして、2013年のマスターズでは逆にドライバーを持たず、3番ウッドを2本使いました。
フィル・ミケルソンが同種のクラブ2本を使い分ける理由としては、ドロー・フェードの打ち分け、飛距離の打ち分けのためと言われています。
実際、松山英樹が優勝したマスターズの前には、以下のようにコメントされています。
非常に高い爆弾を打ちたい場合、私は以前から使う47.5インチのドライバーで320、325飛ばそうとしています。もう一つは、ローカットや低空飛行の右から左へのショットも打てて風の影響を受けないように木の下にボールを置いておきたいときのもの。これはミニドライバーのようなもので、25年前のドライバーのように44インチでヘッドが小さいけれど、地面から打ちやすい
https://www.alba.co.jp/gear/news/article/no=171554
このコメントから、思い切ったビッグドライブは
EPIC SPEEDドライバーで、左右に操作したり弾道を低く抑えたり、地面から長い距離を打ちたい時には、
Original Oneミニドライバーを使うということのようです。
確かに、ドライバーでのショットと一口で言っても、クラブによってドロー、フェードの打ちやすさに差が有ったり、飛距離よりもコントロール重視の場面があり、使い方は一通りではありません。コースによっては、長い距離を地面から打つこともあるかもしれません。
そう考えると、距離が長いコースではドライバーを2本使い分けるという戦法は、個性的・特異というより、理に適っているように思えてきます。
フィル・ミケルソンが選んだミニドライバー「Original Oneミニドライバー」の特徴
このドライバーの用途としては、先程のフィル・ミケルソンの言葉を振り返ると、「25年前のドライバーのように44インチでヘッドが小さいけれど、地面から打ちやすい」ということになります。
<Original Oneミニドライバーのスペック>
・ロフト角:11.5°、13.5°
・ライ角:57°
・クラブ長さ:43.75インチ
・ヘッド体積:275cc
フィル・ミケルソンは、2種類あるロフト角の内、11.5°を選択していて、フェースが立っていて低く飛ばせる方を選択しています。
半分ぐらいのヘッドサイズ、そして、扱いやすい短尺のミニドライバーで、ドロー・フェードを打ち分け、打ち出しの高さをコントロールして、狙い通りの確実性の高いドライバーショットの際に使いたいという意図にぴったりのドライバーです。
Original Oneミニドライバーの試打・評価
プロゴルファー石井氏が、トラックマンにて弾道計測して、ミニドライバーを評価されています。
弾道は安定していて、ミニドライバーと言えど、最高飛距離287.3ヤードを記録しています。
大型ヘッドが苦手、45インチでは長すぎるという方は、ドライバーショットが楽になりそうです。
ハードヒッターによる試打動画です。ドライバーより上がりやすく、フェアウェイウッドよりも飛ぶと評価されています。