■Tour AD VR-6（S）
（グラファイトデザイン社製）
Flex: S
Weight: 65g
Torque: 3.2°
Launch: 中調子

■Speeder 661 EVOLUTION V（S）（フジクラ社製）
Flex: S
Weight: 66g
Torque: 3.7°
Launch: 先中調子

■Tour AD 60（SR/S）（グラファイトデザイン社製）
Flex: SR , S
Weight: 58g , 60g
Torque: 4.1° , 3.9°
参照：https://www.titleist.co.jp/golf-clubs/drivers/ts-metals/

2018年後期のニューモデル発表シーズン、一際注目されているのがタイトリストから発売されている新ブランド、TSシリーズだ。ドライバーは、TS2ドライバーとTS3ドライバーの2種類となっており、このあたりは9シリーズのD2、D3をイメージさせるものの、TSに込めた思いやコンセプトはこれまでのタイトリストのモデルとは異なっている。ざっくりと言えば、目線がプロではなくゴルフ市場全体に向いたと筆者は認識している。詳細はその他の記事でも触れているため割愛し、ここでは「TS3ドライバーとTS2ドライバーの違い」というタイトル通りの話に戻してみたい。

TS3ドライバーとTS2ドライバーの違いは、ヘッド形状からくる重心の違い、それによる球筋、重心角の違いによるつかまりの違いなどがあるが、大きく違う点として調整機能がある。従来の917D2、917D3ドライバーでは、ベースとして難易度が高いモデルと言われながらも、前者がアスリート向け、後者がアベレージ向けといった評価がありつつも、双方にウェイト調整機能が搭載されていた。

しかし、TSモデルに関しては、調整機能はTS3ドライバーのみとなっている。調整のメカニズムは917と同様で、ソール後方にウェイトバーがささっている。調整機能が必須という方は、今回のTSに関してはTS3ドライバーのみになることを抑えておきたい。

タイトリストから2018年9月に発売されているTS3 ドライバー。タイトリスト内にタイトリストスピードプロジェクトが立ち上げられ、スピードをテーマに開発されたドライバー。

タイトリストでは、917、915といったシリーズやVG3といったモデルが発売されてきたが、今回は新たな取り組みによりTS2、TS3ドライバーがリリースされている。これまでタイトリストのクラブというと、「難しい」という意見が度々聞こえてきたが、今回のクラブはやさしくなっているとの評価が聞こえてくる。

公式ページで紹介されているシャフトは、オリジナルがTitleist Tour AD 60で、カスタムがTour AD VR-6、Speeder 661 EVOLUTION Vの2種類となっている。

＜スペック情報＞
ロフト角（°） 8.5 9.5 10.5
ライ角（°） 58.5
ヘッド体積 460cc
フレックス SR/S

＜価格情報＞
Titleist Tour AD 60 (SR/S)：￥72,000 + 税
Tour AD VR-6 (S)：￥89,000 + 税
Speeder 661 EVOLUTION V (S)：￥89,000 + 税

タイトリストから2018年後期に発売のTS3 ドライバー。タイトリストのこれまでのドライバーと打って変わり、スピードをテーマとして開発したドライバー。

＜特徴と評価＞
タイトリストから2018年後期に発売されるドライバーは、TS2、TS3という新たな名称のモデルだ。これまでは、VG3、917といったシリーズが発売されてきたが、これらとは別のモデルとなる。

タイトリストと言えば、ツアープロからのニーズに応える形を取ってきた印象を受けるが、今回は、「タイトリスト スピード プロジェクト」なる組織が立ち上げられ、”スピード”をテーマとしてクラブ開発が行われているところが新しい。

最近のクラブは、アスリートモデルでもレベル分けされている上位モデルを出していないこと、そして、アスリート向け・アベレージ向けが存在してもプロがアベレージ向けを選択するケースがあるなど、プロや上級者が利用するクラブが優しい方向にシフトしてきている傾向がある。そして、今回のタイトリストの取り組みは、この流れと合致しているようにも感じられる。

TS3ドライバーは、強く飛ばすことができるモデルで、打ち出しは低めとなっている。通常よりも大きめのロフトを選んで試打してみることをおすすめしたい。なお、TS2との違いとして、ソールを見て分かる通り、弾道調整機能が搭載されているので、調整が必須という方には、より注目のモデルと言えそうだ。